健康のために毎日「ごま」を食べている方は多いはずです。
しかし、実はその食べ方次第で、せっかくの栄養がほとんど吸収されずに体外へ出てしまっているかもしれないことをご存知でしょうか。
この記事は、料理とは無縁だった私が、知人に教わって驚いた「すりごま」の豊かな香り。そして、実は「いりごま」とは栄養の届き方が全然違うというお話をお届けします。
読み終える頃には、いつものごま選びが少しだけ楽しく、納得感のあるものに変わっているはずですよ。
いりごまとすりごまの決定的な違いとは

まずは結論からお伝えします。
いりごまとすりごまの最大の違いは「栄養の吸収率」と「香りの強さ」にあります。
ごまはその小さな一粒が非常に硬い皮(殻)で覆われています。この皮が厄介な存在で、粒のままの「いりごま」をしっかり噛まずに飲み込んでしまうと、消化されずにそのまま排出されてしまうことが多いのです。
一方で、あらかじめ皮をすり潰してある「すりごま」は、中の栄養成分が露出しているため、体内への吸収率が格段に高まります。
香り成分の放出レベルが異なる
また、ごまの最大の特徴である「香り」も、皮を壊すことで初めて解放されます。
いりごまは口の中で噛んだ瞬間に香りが弾けますが、料理全体に風味を馴染ませる力はそれほど強くありません。
対してすりごまは、袋を開けた瞬間から濃厚な香りが立ち上がり、調味料としての役割を十分に果たしてくれます。
いりごま・すりごま比較一覧表
いりごまとすりごまの違いを、4つのポイントで比較しました。
| 比較項目 | いりごま | すりごま |
|---|---|---|
| 栄養吸収率 | 低い(皮が硬く消化されにくい) | 非常に高い(成分が露出している) |
| 香りの強さ | 控えめ(噛むと香る) | 非常に強い(料理に馴染む) |
| 食感 | プチプチとしたアクセント | しっとり、または粉末状 |
| 保存性 | 高い(酸化しにくい) | 低い(酸化が進みやすい) |
栄養を損しないために知っておきたいこと

多くの人が「ごまは健康に良い」と信じて、サラダやご飯にパラパラといりごまを振りかけています。かつての私もそうでした。
「体に良いものを摂っている」という満足感だけで十分だと思っていたのです。
しかし、いりごまの状態では、せっかくのセサミンやビタミンE、カルシウムといった豊富な栄養素を、わずか数パーセントしか吸収できていない可能性があります。
なぜ「すりごま」の方が体にいいのか
ごまの栄養成分の約半分は脂質ですが、この脂質の中には抗酸化作用を持つセサミンなどが含まれています。
すりごまにすることで、これらの脂溶性成分が溶け出しやすくなり、効率よく体に取り込むことができるようになります。
特に、健康維持や美容を意識してごまを摂取している方にとって、いりごまをそのまま食べるのは「もったいない」選択と言わざるを得ません。
咀嚼だけで皮を壊すのは難しい
「しっかり噛めばいりごまでも大丈夫ではないか」という意見もあります。
確かにその通りですが、ごまは非常に粒が小さいため、奥歯ですべての粒を正確に噛み砕くのは至難の業です。
結果として、ほとんどの粒が丸呑み状態になり、栄養を損なうことになります。だからこそ、最初からすり潰してある「すりごま」を選ぶことが、最も合理的で確実な健康への近道なのです。
香辛料としての「ごま」を再定義する

私は以前、ごまのことを単なる「彩り」や「飾り」だと思っていました。料理の最後に少し振って、見た目を整えるための脇役です。
ところが、ある知人から佐賀県の「大幸」というメーカーのすりごまを紹介され、その考えは180度変わりました。
「大幸のすりごま」との出会いと変化
料理を全くしなかった私ですが、勧められるがままにそのすりごまを冷奴や和え物に使ってみたところ、その芳醇な香りに驚愕しました。
- 状況:それまでは安価ないりごまを適当に振りかけていた
- 行動:質の高い「大幸のすりごま」を主役として料理に投入した
- 結果:香りが格段に良くなり、薄味の料理でも満足度が劇的に向上した
それ以来、私の中でごまは「彩り」ではなく、料理の味を決める「香辛料・調味料」へと昇格しました。ごま一言でこれほどまでに料理が引き立つのかと、文字通り目から鱗が落ちる体験でした。
料理の伸び代を引き出す使い方
すりごまは、食材と絡みやすいという特徴があります。いりごまが表面に乗るだけなのに対し、すりごまは食材の水分や他の調味料と一体化します。
例えば、ほうれん草の和え物を作る際、いりごまを振るだけでは醤油の角が立ちますが、たっぷりのすりごまを加えると、ごまの油分が全体をマイルドに包み込んでくれます。これが「料理が美味しくなる」仕組みです。
いりごまを代用する際の注意点

レシピに「すりごま」と書いてあるのに、手元に「いりごま」しかない場合、そのまま代用しても良いのでしょうか。
結論を言うと、そのまま代用するのはおすすめしません。 香りと味の深みが全く異なるため、料理の仕上がりが別物になってしまうからです。
ひと手間で「いりごま」を「すりごま」に変える
もし手元にいりごましかない場合は、使う直前に指先でひねるようにして、粒を潰しながら振りかけるのがコツです。
ほんの少し皮を傷つけるだけで、中に閉じ込められていた香りが一気に立ち上がります。
この一手間を加えることが、ごまの美味しさを引き出す最大のポイントです。手間を惜しまず、皮を壊すこと。これが美味しく食べるための鉄則です。
質の良いすりごまを選ぶポイント
スーパーの棚には多くのごまが並んでいますが、ぜひ一度、製法にこだわったすりごまを手に取ってみてください。
特に焙煎方法や、ごまの油分を活かす摺り方に独自のこだわりを持っている製品は、香りの持続力が違います。
私が愛用している大幸のごまのように、封を開けた瞬間に部屋中に広がるような香りの強さは、一般的な市販品ではなかなか味わえない贅沢な体験です。
すりごまの唯一の欠点と対策

ここまで「すりごま一択」と書いてきましたが、一点だけ注意すべきデメリットがあります。それは「酸化しやすい」という点です。
皮を壊して中身を露出させているため、空気に触れる面積が広く、いりごまよりも早く劣化してしまいます。
酸化を防ぐ保存のコツ
せっかくの栄養と香りを台無しにしないために、以下の3点を守ってください。
- チャック付きの袋を選ぶ:空気をしっかり抜いて密閉します。
- 冷蔵庫(または冷凍庫)で保存する:常温よりも酸化のスピードを遅らせることができます。
- 少量パックを購入する:使い切れる分量をこまめに買うのが最も賢い方法です。
「いりごま」の方が日持ちはしますが、健康効果と味を優先するなら、適切な保存方法をマスターした上で「すりごま」を活用するのがベストです。
まとめ:次の買い物では「質の良いすりごま」を
改めて、いりごまとすりごまの違いを振り返りましょう。
- いりごま:保存性は高いが、皮が硬く栄養吸収率が低い。飾り向き。
- すりごま:香りが非常に強く、栄養の吸収効率が抜群に良い。調味料向き。
普段、なんとなく「いりごま」を使っている方は、ぜひ一度「質の良いすりごま」を試してみてください。
ごまを単なる彩りとしてではなく、主役級の調味料として扱うことで、あなたの料理の質は間違いなく上がります。
そして何より、体に良い栄養を余すことなく取り入れることができます。
「ごま=いりごま」という思い込みを捨てて、まずは一袋、香りにこだわったすりごまを買ってみること。それが、健康で豊かな食卓への第一歩です。
最後に、記事中で紹介した大幸のすりごまのリンクを載せておきます。
ぜひ栄養たっぷり、芳醇な香りの大幸のすりごまを試してみてください。

